endure と prevailについて

英語は、図らずもある局面で我が身を助けてくれました。聞き取り能力が他の人より少々良かったというだけでしたが。
●endure と prevailについて 2010/12/10

「フォークナー:大橋健三郎著」を読んでいて、二つの単語にめぐり合った。
endure:持ちこたえる
prevail:はびこる
よく使われる単語だが、ひさびさにお目にかかったのでオッと思った。英語は外国語だから似たような意味を持つ単語を使い分けることは難しい。受験英語でも苦労した。なぜか単語をパッと覚えられないのだ。親父は文章で覚えろとか、イディオムで覚えろとか言うが、それが出来れば苦労しない。それでも英語の成績はクラスで上位の方だった。但し田舎の学校だからそのレベルたるや都会の学校には比べようもない。

英語は、嫌いでもないが好きでもない科目だった。外国人と初めて喋った経験は、当時の趣味だったアマチュア無線(*)である。アマチュア無線で喋る内容は、天候や自分が使っている無線機などであった。会話の内容が紋切り型なのでそれほど英語の勉強になったとは思えなかったのだが、会社に入って顧客の米国人を交えた会議になると俄然威力を発揮した。私の英語力が他のメンバーよりも特に勝っている訳ではないが、耳が良いから米国人のなまりの強い英語が聞き取れた。最初は自分の聞き取り能力に有頂天になっていたが、そのうち周りの人達も慣れてきて差がなくなってしまった!
 *:JA5BTY(高校1年の時に取得)、KH6HK(1979年にホノルルのFCCで取得)双方供に現在も有効。

英語と日本語をうまく使い分けることはバイリンガルにしかできないだろう。私自身は趣味のアマチュア無線を楽しむ都合から、高校、大学とある程度リアルな英語に接してきた。私が喋る英語は"米語"だと英米人から言われることが多いが、アマチュア無線をやっていると交信できる相手が圧倒的に米国人になるからどうしても米国訛りになってしまう。英国のアマチュア無線家と交信できる可能性は日本からは電磁波の伝播特性から米国に比較すると1パーセントも無い。

アマチュア無線といえば、いつでもだれとでも交信できると思っている人が多いだろう。実は、見通し以外は電離層というものと地面との反射を介在して電波のやりとりをしており、国内でも近くのアマチュア局のみがいつも交信可能で、外国との通信は全て電離層経由となる。そうなると、電離層の状態により交信の可能性は極端に少なくなり、電離層の状態が良くなる瞬間を待つことから無線機器の前に座る時間が長くなる。つまり受験の為のお勉強がおろそかになるのだ。以上のことから、アマチュア無線は理科などの理解に少々役立つが、受験には失う要素の方が圧倒的に多い。もし中高生のお子さんがアマチュア無線をやりたいと言い出した場合は、大学に入ってから始めなさいというのが正解だ。但し、私のように面白そうなことに見境無くのめり込む性格でなければ問題ない!なぜなら、東大にもアマチュア無線クラブがあって、入学前からそれを楽しんでいた部員が殆どのようだからだ。
元に戻る