マイクロソフト、立て直しへ新体制(日経朝刊)より

今日の日経にはマイクロソフトの新CEO選出の経緯と、ビル・ゲイツ氏とスティーブ・バルマー氏が経営に係わることの問題点が記載されています。「会社勤めでの出来事」には少々違和感がありますが!

追記:2014/3/19
スマホのOSについて見解を記載しました。

追記:2014/3/29
マイクロソフトはiPad向けにOfficeを提供するそうです。背に腹は変えられないということでしょうか?

追記:2015/02/26
今後のスマホの進化は分かりませんが、部品が1/10、通信スピートが10倍、あらゆるパラメタが10倍となることを考えれば、新しい商品を企画できるでしょう。私もその一端を担えればとは思いますが、無理でしょうか?
●マイクロソフト、立て直しへ新体制(日経朝刊)より 2014/2/18

このタイトルは「ゲイツ氏復帰 遠のく革新」とあり、マイクロソフトの経営課題を伝えている。ビル・ゲイツ氏は、まだマイクロソフト本社がアルバカーキにあった頃だと思うが、富士通に来てMS-DOSの採用を求めたことは知る人ぞ知る話だ。当時パソコン部門は南武線南多摩駅そばの南多摩工場(*)に陣取っていた。私が師匠と仰ぐ古河さんは当時部長をされており、ビル・ゲイツ氏に対応されたそうだ。蛇足だが、私も何度か仕事で南多摩工場に行っていたが、当時はプリンタのマニュアルを執筆していた。開発部門に移りたいと思っていたが、かなわぬ夢だった。それがその後ある時、異動することになろうとは、夢想だにしなかった。
 *:今はもう無い。駅に近く大変便利だったが、駅前商店街は無く飲食店も無いことが問題だった。深夜まで仕事をすることが普通だった、私がまだ若かった頃のことだ。

さて、マイクロソフトの新社長には、サトヤ・ナデラ氏が選ばれたとのこと。最初ニュースで名前を見たときには日本人かとも思った。数十年前の研修クラスに奈寺さんという人がいたからだ。しかし新社長はインド人で、MSでクラウド事業を担当していたとのこと。彼の希望でゲイツ氏がアドバイザーに就任したそうだ。結局ゲイツ氏もスティーブ・バルマー氏も経営に係わることで、(私に言わせれば)新機軸の打ち出しなどは望めないだろう。新社長決定の報を受け、株価も騰がるかと思いきや反応せず、世間の人達の評価も私と同様に低かった。

この記事によると、過去に有力な人材も何人かいたが皆退社したそうだ。その原因は"マイクロソフトへの「失望」だ"とのこと。つまり、ビル・ゲイツ氏とスティーブ・バルマー氏が席を譲らなかったこと。実績のある年寄りが陣取っていれば、人が育たないのは当たり前だが、MSでさえもそれが分からなかったようだ。むしろ、天才ビル・ゲイツ氏だからこそ分からなかったのかも知れない。MSの内部事情として「革新のためのチームワークがない」「会議ばかりで物事が決まらない」と書かれている。ビジネススクールで教えられている典型的な"大企業病"である。ベンチャーの鑑といわれたマイクロソフトでさえも、腐ってしまったのだ。

記者は「IT産業の歴史を振り返れば、ひとたび失速した会社はカリスマ経営者でも立て直すのは難しい。ヤフーやパソコン大手の米デルが実例だ。」と書いている。実にそのとおりだ。どんなに大きい会社であろうが、ひとたびボタンを掛け違えるともんどりを打って倒れるということである。パソコンのOSがWindowsからUbuntuにある日突然変わることは決して想定外でない。実は私はそれが近いと見ている。一方、スマホやタブレットのOSがWindowsに席巻されるよりも、スマホやタブレットのOSがパソコンに転移してくることのほうがはるかに現実的である。私が知る範囲、この世界はいつも下克上だったから!
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追記:マイクロソフトのスマホOSとiOSの行方 2014/3/19

マイクロソフトが手をあぐねているスマホは、事実上アップルのiOSおよびGoogleのAndroidに収斂している。双方の核になる部分はUNIXである。但し、Androidは全てを公開しているが、iOSはアプリ作成者向けのAPIのみしか公開してない。ApplePCは、このような姿勢が災いしてアプリ作成者を取り込んだWindowsに席巻されたが、果たして今後のiOSの行方はどうなる?私の予測は、3年以内にAndroidが席巻すると見ている。スティーブ・ジョブズ氏が存命なら、現時点でAppStoreのAndroid展開やキラーアプリの開発など新たな手を打っはずだ?

追記:マイクロソフトはiPadにOfficeを提供 2014/3/29

マイクロソフトの有力アプリケーションソフトであるオフィスをiPad(*)に提供することが今日の日経朝刊に報道されている。元来はWindowsをベースにしたタブレットのキラーアプリとしたかったようだが、Windowsタブレットが普及しないかぎりその芽は無い。しかるに方針変更とのことだろう。早晩Andoroidへの提供も避けられないだろう。そもそも、オフィスファイルの標準形式を採用すれば誰でもオフィス互換ソフトを作ることができるが、それもオープンオフィスなどで達成されつつある。Windowsとオフィスで高収益を得ているが、これを永久に続けることは出来ないことは明らかだ。
 *: iPhoneでもOfficeMobileというものが提供されており、アプリをダウンロードしてみたがその利用には登録済みのメールアドレスを要求される!私の場合、現在使っているメールアドレスでは登録できなかった!

追記:iOSとアンドロイド 2015/02/26

今日の日経に2014年第4四半期のシェアを記載しているので、転記しておく。

アンドロイド:76.6% 1.6ポイント減
iOS:      19.7% 2.2ポイント増

この数値は全世界のシェアである。この数値をどう見るかだが、iOSのシェアアップは困難だろう。なぜならiOSにしか出来ないことが無く、最終的にコスト問題に行き着くからだ。その傍証は格安スマホで、最も安い部品で固めた中国のシャオミーの製品の売りあげが伸び続けていることだ。

なお、未だマイクロソフトはスマホでは手がかりも得られてない!
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