CEATECに行った

CEATECは、アメリカ・ヨーロッパと世界中で行われている家電展示会です。かなり昔の話ですが、ラスベガスで開催されたこの展示会でバッタリ入社当時の同僚だった辻さんにお会いしてビックリしたことがあります。辻さんは富士通を辞めてノキアに勤めていましたが、互いの無事を確認し合いました。
●CEATECに行った 2012/10/6

数年ぶりにCEATEC(IT・エレクトロニクスの総合展)に行った。前回は、高精細のディジタル放送が行き渡り、次はテレビの3次元と大精細画面が家電各社のメインテーマだった。当時各ブースでは派手な衣装に身を包んだコンパニオンがたむろし、大音響で宣伝し、肝心の3Dを見るには専用メガネも必要で長蛇の列だった。御存知のようにTV販売のその後の展開は、実際に顧客が求めるものは3次元でも超高精細大画面でもなかったのだ。この読み違いにより家電各社のテレビ部門は大赤字、特に液晶に依存するシャープの凋落ぶりには目を覆うものがある。シャープにはこの試練に対して、後進に道を譲った社員の思いを胸に、残った全ての社員が奮起し再び立ち上がって欲しい。私自身そのような状況に陥ったこともあり切に思うのだ。

さて今回、10月4日(木)に行ったが鳴り物入りの展示は少なく全体に静かだった。人出はそれなりだったが肩があたるほど込んでなかった。今回の展示で最も注目されたものは何かと言われれば、そういうものは無かった。私自身の興味は別として大勢が注目する展示は無かった。待ち行列ができているので覗いてみると、ボールペン1本のノベルティーを貰えるからというのだったりで、大勢が見ているなと思うとコンパニオンのお嬢さん達が主役の中身のない寸劇だった。もちろんその会社の商品に無理やりフォーカスしているが、私には無駄な宣伝費を宣伝業者に払う儀式でしかないと思える。恐らくその企業の宣伝部の予算償却と業者との付き合いのためだろう。大企業がしがらみから抜けられず最後に赤字に落ち込むというのは、例えばこのようなカラクリに陥る例が多いのではないだろうか。

今回の最大の目的は我がTokyoPeaks社の商品展開に何かヒントが欲しいということだ。そもそもできたばかりのこの小さな会社に商品展開も無いとは思うが、業界の雰囲気を捉えておきたかった?今回感じたことは業界の低迷だ、しかし部品業界は思ったほど落ち込んでない。ただ、外国の会社の展示が前回より増えている。おそらく今後もしばらくこの傾向は止まらないだろう。単なるスイッチやLEDランプなどは今後も中国・台湾・韓国の会社にコスト面で太刀打ちできないだろう。そして、人件費レベルの勝負であるこれらの商品は数年後にインドネシア・ベトナム・ミヤンマーなどにその勢力が移ることは間違いない。我が社もこの傾向を捕らえて、商品企画を充実させたい。むしろ最初からベトナムやミャンマーの顧客を狙うというのも当社のような小さい会社にはむしろ良いかも知れない。
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