安売りワインについて

長い人生、色々食って飲んでですが、皆さん買い間違いを犯していると思います。私に残された時間は少ないですが、記述しておきます。

*2013/11/16 追記
安売りワインが全てダメと思う人がいると困るなあ・・・と思っていたら、別のメモが出てきたので追記しておきます。

大量のワインを処分したい場合は試飲させればどうでしょう?未知のブランドは顧客にとって一発勝負だから。セールスマネージャー殿。
●安売りワインについて 2013/10/19

今日は、コーナンで窓枠用の塗料を買ったついでにお向かいのヨークマートで晩飯のおかずを調達した。その際に、ワインの安売りが目につき、ついつい間違って買ってしまった!398円のAlegrement(*)というチリ産のワインだ。Cabernet Sauvignonとあるが定番の赤ワイン、カベルネ・ソービニオンだ。スペイン語なので、少々スペルが異なるが、フランス語とスペイン語は鹿児島弁と東北弁ほども違いが無いので、どちらかの言語を理解する人には問題ないだろう。さて、このワイン、レジの近くに何百本も並べてあった。チリワインは美味しいというのはよく知られているが、それは在庫管理がきちんとされている場合のことだ。このワインは一口飲んで吐きそうになった。つまり、温度管理が悪く、殆ど腐っていると言っても過言ではない。このワインの背面ラベルには、「厳選した良質のチリ産カベルネソーヴィニヨン種を使用、口当たり柔らかくフルーティで酸味はおだやか。バランス良く飲み飽きない、天然ポリフェノール豊富な赤ワインです。」とある。ところが一口飲んだところ、渋く苦く完全に腐っており、フルーティさ、つまり甘みや香りはゼロである。"ああやられた"と思った。
*1: Alegrementとは「陽気に」とのこと、音楽の時間に習ったと思うが、アレグロとは「速く」だ。日本の音楽の学校教育はイタリア語が使われおり、我々日本人はその理解に苦労する!中学で最初の外国語として英語を習い始めるが、その前に小学校では音楽の専門用語としてイタリア語を覚えさせられるのだ!そのいい加減さが逆に我々日本人の柔軟性を亢進しているのかも知れない。中途半端だが古来何でも受け入れてきた日本人の長所だと思う。短所と言う人もいるかも知れないが!

ワインを扱う業者へのお願いだが「専門家なんだからきちんと味見と管理をしろ!(*)」と言いたい。そしてヨークマートには「腐ったワインは売るな」と言いたい。恐らく既にこの店の多くの顧客は知っていたからだと思うが、安いのに全く売れてないのだ。つまり、この店の安売りワインは飲めないということが常連には周知の事実だったのだろう。止めておけばいいのについつい手を出してしまう私の貧乏人根性には我ながらあきれてしまう!「二度と安売りワインは買わないぞ」といつも自身に語りかけるのだが!忘れた頃に、また買ってしまう。
 *:炎天下でワインケースを荷捌き場に放置しているようなスーパーでは、ワインや日本酒を買ってはいけない。勿論あらゆる食品にも言えることだが!スーパーで一ヶ月もアルバイトすれば「裏から見たスーパーマーケット」という表題で小説やドキュメンタリーが書けるだろう。もっとも私のようなロートルは採用してもらえそうもないが!

ところでこのワインどうすればいいのかだが、それは肉の煮込み料理に使うしかない。バルサミコの代用とする程は腐ってないが、私に言わせればほぼニアリー・バルサミコだ!恐らくこのワインを買った人は、皆さん料理に使っているのだろう?私がこの売り場に立っていた時には、誰もこの商品に興味を示していなかった!さて、このワインいつ売り場から一掃されるのか?店長さんには、私のような哀れな顧客を生成することのないようお願いしたい。いずれにせよ、この店では二度と安売りワインは買わないが!なお、この店の良い面は魚好きの私にとって鮮魚や刺身の品質と価格のバランスが良いことだ。野菜の品質管理も良いと思う。ある時、この店で若い従業員が顧客にマーケット・リサーチをしていたようで『なぜこの店に来たのですか?どういう面がいいですか?何処に住んでますか?』などの質問をされ、私は『刺身が良いから』と答えた。

多くのスーパーに安売りコーナがあり、半端物や売れ残り品をワゴンに乗せて売っている。私はそれまでの経験から絶対にワインの売れ残りは買わないと決めていたが、今回ばかしは沢山並んでいたことや南米物を試飲したいという気持ちから少々判断力が鈍った。焼酎とウィスキーは安売りだと買いだが、それは品質に劣化が殆ど無いからワゴンセールになったことがない!残念。なお、日本酒も古くなると、とても飲めたものではない。最終的に腐敗すると"酢"になるのだが、そこまで腐敗した日本酒は飲んだことは無い。皆さん、アルコールとは言えども、蒸留酒以外は腐ることをお忘れなく。特に管理の悪いワインなどは!私自身への再警告として!

書き溜めたエッセーを整理していると、以下が出てきた。これも上記ヨークマートのワインだ。全ての安売りに問題がある訳ではないということで、追記しておく。日付が不明だが、2013年のいつかだろう。

*2013/11/16 追記
●LOS MOLINOS   Tempranillo Garnacha   VALDEPNAS DENOMINAION DEORIGNE
・宣伝文句
スペインの代表品種、テンプラニーリョとガルナッチャを使用した、華やかな香りとやわらかい口当たりが魅力のワインです。
・ライトボディの2番目
輸入格安ワインをテイストした結果である。お伝えしているように輸入ワインには酸化防止剤(亜硫酸塩)が付加されており、私には鬼門だ。しかし、その安さと面構えに耐えかねて、買ってみた。時々格安の刺身を買いにいくヨークマートに並んでいたのでついつい手が出てしまった。"Los Molinos"というラベルが貼ってあり、スペイン製の赤ワイン。日本の格安ワインなみの価格390円で、輸入者はメルシャン。大昔、会社の語学訓練コースでスペイン語を履修したが、ワインはvinoということくらいは覚えていた!前期、後期と一年間のコースだったが、今や我が貧弱な頭脳には殆ど残ってない。しかし、コロンビア人のマリアとメキシコ人のレティーシアという美しい先生方だったことは良く覚えている。なお、彼女らは現地で日本人ビジネスマンと結婚し、日本に来たとのこと。どうでもいい話題となったが、さてこのワインの味は?

印象
素晴しい、国際線のビジネスクラスで飲む高級ワインの味に似ている。甘くも無く、さりとて酸味が強すぎない。これで酸化防止剤が添加されていず、私にセールスをやらせてもらえるならば、一大ブームを起こせるのだが!残念。

十数年も前になるが、富士通で開発に専念していた頃、何かの席でMOの事業部長と話すことがあった。彼は、MO普及の為に世界中を飛び回っていたが、スペインでは300円で非常に美味しいワインが買えると驚いていた。今や、日本でも近所のスーパーで3百円代の美味しいスペイン産ワインが飲める!地球が狭くなったのでなく、円が、日本が強くなったのだ。しかし、この状況は永遠に続くものでないことは皆理解しており、今後もそれを保持するために切磋琢磨するのだろう。嗚呼日本人とは!
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