原子力発電は安いのか?

福島の事故で原子力発電の危険性は庶民に認識されたと思いますが、撤廃に向けた動きが止まったことに違和感を感じます。

もし、絶対安全ならば送電ロスや配電インフラなどが最小限で済む東京湾岸で発電できるはずです。

追記:2013/12/26

原発再稼動へ進みつつありますが、"絶対安全を確保しつつ"ということが求められます。但し、"絶対安全"は技術論的には無理でしょう。

追記:2014/1/8

適正な競争が行われ、それが価格に反映されることが良い社会を形成すると思います。"公益性"という名目の元に、歪が生じることの無きよう望みます。

追記:2014/2/1

都知事選もあり、再稼動賛否でゆれてますが、個人的には反対です。多少コストがかかろうとも、安全優先でないでしょうか。これまでの原子力発電への投資は間違いだったと思います。一昔前に「狭い日本、そんなに急いでどこに行く」というキャッチコピーもありましたが、ここで舵を切らなければ元の木阿弥になりかねません。

追記:2014/2/2

電力の多様化が電力のコストや安全に寄与すると思います。従来考えられなかった発電システムの出現を期待します。

追記:2014/09/01

六ヶ所村の再処理工場の問題は3.11で忘れられたかのようになっていますが、これも原子力の安全とコストに関する重要なファクターだと思います。

今朝はちょっと前、8月21日の委員会のことが掲載されていたので取り上げました。委員会で可決され、国会で多くの審議事項にまぎれて可決されたのではたまったものではありませんから!

追記:2014/11/25

通常の廃炉の解体撤去費用が減価計算に計上されてないとは、電力会社の経理部はいったいどうなっているのでしょうか。もし、原子力発電の費用が安いと誘導したかったのだったら、私には犯罪行為のように感じるのは気のせいでしょうか?税制上も問題があるのでは?

追記:2014/11/26

事故対策や廃炉技術が確立されてないことには寒気がします。

追記:2015/08/25

私たちは、3.11での原発事故が昔話のようになってしまわないようにいつも考えておくべきでしょう。人類・生物生けるもの全ての問題です。

追記:2016/1/20

鈴木氏は長崎大学教授とのことですので、原発推進派ではないでしょうね?

追記:2016/5/27

このPR記事は4年前のことです。政府は原発を継続するようですが、私は漸次止めるべきだと思います。

追記:2016/6/27

そろそろ事業者側から撤廃の動きが出てきてもおかしくないですね。いずれにせよ私には原子力発電が行き詰まっているとしか見えません。

追記:2017/7/1

これまでの情報を踏まえれば原子力発電は最も高くつくことになります。高いだけでなくテロや戦争が勃発すれば人類滅亡ということも今や冗談ではありません。

追記:2017/10/17

政府は原発を推進していますが、政府の施策は政権に基づきます。つまり最後は投票した我々庶民の考えに行き着き、皆で責任を取るのが民主主義でしょう。はてさて?

追記:2017/10/28

だれも自宅の近くに核のゴミを埋めていいよとは言わないでしょう。そのように危険なゴミが出る原発を維持しようとする人がいることが不思議です。このゴミは受け入れ先が見つからず、結局原発の敷地内に1万年も保管されることになるのでしょうか?科学技術の進歩が核のゴミを無害化することがあろうかともいいますが、全く目途はついていません!

追記:2019/7/9

今頃になって安全の為の経費調査といっても、何をいまさらと思うのは私だけでしょうか?
●原子力発電は安いのか? 2013/11/09

原子力発電のコスト計算については既に"私の意見"で述べたが、今日のニュースによると「安倍晋三首相は9日放送されたBS朝日のインタビューで、小泉純一郎元首相が「原発ゼロ」を主張していることについて、「日本は島国だ。ドイツは(原発を)やめても、原発政策を維持するフランスから電気を買うことができる。日本はそれができない。そういうことも含めて責任あるエネルギー政策を考えなければいけない」と述べ、原発維持の方針に変わりがないことを強調した。(11月9日時事通信)」 とのこと。私は安倍氏の政策には概ね賛成だが、この意見には「それは違う。危険性が去った訳ではない。電力は足りている。」と反対する。

私自身は日本のエネルギー資源の大切さを理解するが、原子力発電の原価計算をすればコスト割れだということは、スリーマイル、チェルノブイリ、福島を考えれば衆目の一致するところだろう。安倍首相のこれまでの言動を見ていると御自身の頭で考えて決断しているとは思うが、日本のエネルギー政策についてはもう一度考え直して欲しい。本当に原子力はペイするのか?原子力を推進する官僚や学者や企業からの圧力をかわすことはかなり困難だろうが、国民の将来を考えるべきだ。我々のみならず息子や娘や孫たちに、さらに将来生まれてくる日本人にとってプラスかマイナスかということだ。これに関して思慮ある結果を出した首相か、振り回されただけかは早ければ数年後、遅くとも数十年後に結果が出る。過去の首相を評価するとお寒い結果も多々あるが、是非とも良い結果を出して欲しい。全ての首相にそう願っていたのだが!

人種的には最も理知的に思考すると言われるドイツ人が原子力に問題があると考えている。私自身はドイツ人と会話した経験は少なく、原子力について話したことは無い。ただ、50年程前大学1年の時ドイツ語の先生から聞いたことだが、ドイツ人の若い女性が炊事した水をライン川にそのまま流す(*)ことから、中性洗剤の利用を躊躇していたとのこと!ドイツ人はそこまで律儀なのかと思ったのだ。あの若いイガグリ頭の先生の留学時のよもやま話から、ドイツ人の倫理的な、また論理的な国民性を感じ取った。当時のアメリカやヨーロッパでの体験談は、私にとって今の宇宙旅行レベルの話だったので、講義の合間の様々なお話は非常に興味深いものだった。
*:勿論、今では下水処理場が完備されているだろう。

原子力は割に合わない。それは、別のエッセーでも述べたがスリーマイル、チェルノブイリ、福島とたまたま地球を取り巻く三地点で起きた事故を見れば明らかだ。これほどの危険を犯してまでも温存すべきものかと考えれば、我が家の近く(狭い我が国)では原子力発電をお断りしたい!もし、本当に御自宅のお隣の空き地でどうぞという方がいれば、その意見をお伺いしたい。一方我が国では、有力な大学に原子力工学科があり、その卒業生が電力会社や原子力設備製造会社に勤め、さらに大勢の方が製造に従事しているだろう。それを考えれば明日からゼロというのは課題もあろうが、現施設の廃棄だけでも未知の技術を要し、核のゴミ処理も未解決だ。まずはそこに関係者の総力を振り向けつつ、米国のように基礎研究の充実をするというのが適策だろう。私には、原子力発電が行き詰まっているとしか見えない。今後時間が経ち、"喉元過ぎれば云々"ということにならないよう望む。
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追記:再稼動論2013/12/26

今朝の日経には、東電の柏崎原発について「再稼動遅れれば収益圧迫」との記事。あれだけの施設と要員が何も生み出さないとすれば企業の存続は不可能だろう。その数値を見たいと思い貸借対照表を見た。原子力発電設備7,455億円、核燃料8,073億円と計上されている。「エー、核燃料はこんなに高いのか」が私の感想だが、恐らく関連費用も含まれるのだろう。いずれにせよ、設備を稼動させなければこれらが全てスクラップとなり、莫大な経費がかかる。東電は稼動させることで出来る限り償却したいだろう。いずれにせよ、"原子力は高くつく"のだ。なお原発一基稼動させると1000億/年の経常益とのことだが、そんなに儲かるものか?事故収束経費は減価計算に入ってないのだろう。何度も言うが、事故の確率は折込み不可避、それが証拠に地球を取り巻く3地点で事故が起きた。それらは小事故で、次はカタストロフィかも知れない。

追記:日経朝刊"発電燃料と電力"より2014/1/8

電力会社はその公益性から、コストに利益を上乗せして売ることができる。それを理由に原子力発電のコストを曲げてないかというのが私の意見だ。それとは別に、きょうの日経には各燃料毎の発熱量とコストがグラフになっていて、石炭が最も安く4円、重油が16円で最も高い。過去10年の経緯でも、石炭が最も安い。このグラフを見る限りでは主燃料を石炭にすれば最も良いが、その理由は書いてない。今後この連載記事を見守ろう。もし石炭にPM2.5のような問題があるとすれば、それはコストになるだろう。

追記:日経朝刊トップ記事"丸紅、新電力最大へ"より2014/1/10

電力のコストは、電力会社のバランスシートから概ね分かるが、実コストを見定めることはプロの会計士でも困難だろう。さて、今日のトップ記事は丸紅が1500億を自前の発電所に投じるとのこと。つまり、東電よりも安く電力を販売できる算段がついたということだ。16年にはガスと石炭の発電所をそれぞれ2基新設することから、シェールガスと石炭のコストに着目したのだろう。いずれにせよ、原子力発電をやろうという新電力はまだ無い!

追記:日経朝刊"電力、再稼動みえず苦戦"より2014/2/1

電力10社の4月から12月期の連結業績が発表され、合計経常赤字は417億円とのこと。電力10社の前年度売上げ総計18兆4817億円(http://gyokai-search.com/3-denryoku.htm)からすれば1%以下なので、少々不遜な言い方だが原発再稼動したく鉛筆なめなめ赤字の数値を誘導したとも思いたくなる。経理の数値から実情を把握するのはプロでも困難だが、同じ記事中に「再値上げ検討も」とあり、やはり目的はこれか?

追記:日経朝刊"電力市場に風穴"より2014/2/2

ソフトバンクは、既に4万3千KWの太陽電池パネルを設定済みで、今年度末までに29万KWを建設する計画だ。電力と通信は全く異なる事業と考える人がほとんどだと思うが、電気的には単純な50/60サイクルの信号か複雑な信号かの違いと、前者は電圧電流が大きく後者は微細だ。異論もあろうが、私の解釈である。勿論、使う機器などはかなり異なるが電磁気学の理論からは逸脱しない。つまり、私にはソフトバンクが電力事業者となることに違和感が無い。この記事でも述べられているが、課金系システムはそのまま活用でき、大電力を消費するデータセンターも持っているから相乗効果も期待できる。火力発電所の建設も検討とのことで、昼夜安定供給も目指しているのだろう。数十年前ベンチャーの社長を紹介するテレビ番組で孫正義氏を初めて見たが、巨大企業を経営するとは想像できなかった。

追記:浮上した再処理国営化より 2014/09/01

今朝の日経には、"やっぱりね!"と感じたことが記載されていたので転記しておく。経産省の総合資源エレルギー調査会・原子力小委員会(2014/08/21)において、数人の委員(*)が口々に同じことを言い始めたとのこと。なお、この審議事項は決定でなく審議の過程にある。彼らの意見は、
「日本原燃は原子力発電環境整備機構(NUMO)と同じように認可法人にするのが望ましい」
だそうだ!
つまるところ、原燃の六ヶ所村再処理工場は試運転で問題を起こし、それ以降本格稼動の目処もたたなく、費用を国民にお願いしたいとのことだろう。
*:経歴氏名を見たいところだ。秘密審議では無いので調べれば分かると思うが、ほぼ見当がつこう!

さて、再処理工場の現状について、以下はなぜかかなり古い資料だが、Googleのトップだ。
とめよう!六ヶ所再処理工場
はこの工場に掛かる費用や問題点が表記されているので参照されたい。但し、この資料は反対派が作成しており少々偏向しているかも知れない。
六ヶ所再処理工場の現状と今後の見通しについて
は、2011年2月21日付け日本原燃株式会社の執筆で、危険性やコストに関する記述は無い。技術的資料としては使える。

興味のある方は、上記の二つの資料を見比べることで原燃の六ヶ所村再処理工場をどうすれば良いかの判断材料になろう。原子力発電の付帯施設である再処理にも莫大なコストがかかるのだ。早々の技術開発が進まない限り破綻は明白で、最後に我々庶民にしわ寄せが来ることになろう。技術者の端くれ(成れの果て?)として意見を言うが、そもそも電気設備は5年もすれば経年変化による故障がポロポロと出てくる、この工場は1993年に着工したとのことだが、もし当時の電気設備をそのまま使っていれば毎日のように故障に追われていると思う。配線などの経年変化の少ないものを除き電子部品を多用する装置やシステムは多重化かつ最新になっていると思うが何の記述も無い!(見落としか?)

追記:日経朝刊"廃炉損失、一基200億円"より2014/11/25

原子炉の寿命は40年という数値があるが、何時止めるかは決められてなく、調査し安全となれば20年延長できるようだ。さて、今日の記事だと運転開始から40年前後の原発を廃炉した場合、一基あたりの損失額が200億円程度だという。そもそも40年前に炉を作った時から減価償却が始まり、既に40年過ぎ償却しきったのだから明日廃炉しても一円の損もないのでは?償却済み施設を使って電力を製造すると利益の上乗せとなることは、簿記3級レベル(*)のコスト計算では?この記事の結論は、電気料金に上乗せが必要とのこと。結局、我々庶民に御負担をお願いしたいとなる。
*:私は資格を持っていません。予めお詫びしておきます。

追記:日経朝刊"産学官、原発廃炉へ人材"より2014/11/26

今日の日経一面には私の意見に似た話が載っている。標記の事柄が来年度より実施され、国が補助金も出すとの事。産学連携し廃炉と再稼動に全力投入ということだ。大学の原子力工学科は事故の影響で人気にかげりが出ているそうだが、理系は数学的な考え方が身についていれば仕事にあぶれることはない。少々飛躍するが、全世界の老朽化した原子炉をターゲットに廃炉工学科が出現してもおかしくない。なお、現在の原子炉は廃炉を考えた設計が為されてないことが問題だ。事故が起きることを考慮してなかったことも含め!そこを走る車にさえもエアバッグやクラッシャブルゾーンが設定されているのに!

追記:"廃炉費用建屋1割減"から 2015/08/25

今朝の日経に上記タイトルで清水建設が東海原発一機の廃炉費用を試算している。結果は、2090立法メートルの放射能汚染コンクリートが発生し、その処理に約45億円のコストとのこと。何度か読み返したが、この費用は"炉のコンクリート部分"の解体費用のみで、最後の段落では「…原子炉を含めた廃炉・解体の費用を1基500億円と仮定すると…」とあり、全体的な数字は不明だ。さらに記者に追って欲しいことは、1万年以上放射能を出し続ける「2090立法メートルの放射能に汚染されたコンクリート」を保管するリスクとコストである。誰がどうやってこれを担保するのだろうか?電力会社や政治家や学者などからは、未だ「ご安心ください」との申し出は無い!

追記:我が国のプルトニュームの保有量 2016/1/20

今日の経済教室では"『脱原発か否か』対立超えよ"との表題で長崎大学教授鈴木達治郎氏が原発について見解を述べている。文脈からは、鈴木氏が原発に関して撤廃派か推進派かどちらかは私には読めない。このエッセーの中で私に驚きだったことは、グラフである。世界の分離プルトニウムの保有量が表示されており、軍事用・民生用を合わせて我が国は世界で5番目という。ご存じのように、プルトニウムは原子爆弾の原材料である。いささか不遜な言い方だが、我が国の工業製造技術でもって頑張れば、半年も経たずに原子爆弾が作れるだろう。原爆保有国の中国やインドよりも、我が国のプルトニウムがはるかに多いことに不安を感じる。特にプルトニュームを大量に抱え込む原発をターゲットとしたテロは我が国最大のリスクだろう。原子炉脇のプールに格納した使用済み燃料は、至急人の住まない山奥の深い穴倉に格納し、警察と自衛隊で警備して欲しい。

追記:ベストエネルギーミックスとは? 2016/5/27

部屋の整理をしていたら、"PRESIDENT 2012 8.13号"が出てきた。全てを読み切る前に、他の本に移ったようで、タグが途中に挟まれていた!どうも表紙のタイトル"十億稼ぐ人の勉強法"に釣られたようで、私の悲しい貧乏人根性に起因する。記事には業界のトップランナー3人を紹介、続いてそうなるには勉強が必要で、英語や経済から一般教養まで仕事の合間を縫って計画的に勉強することを勧めている。これができれば苦労はないのだが、私のような怠け者はどうしても"一杯行くか"となってしまうのだ。

さて、途中でエネルギー問題について述べている。稼ぐ人の話に、いきなり脈絡のない話が出現するので、よく見ると"PR"と左上に小さく表示され、お問合せ先は電気事業連合会となっている。さて、このPRだが、財団法人日本エネルギー経済研究所の豊田正和氏が電力確保について3E+Sという数式で今後のエネルギー確保について述べている。結論として

…「完璧なエネルギー」、つまり「リスクのないエネルギー」は存在しないという現実を、ご理解いただきたいと思います。再生可能エネルギー、化石燃料、原子力発電。これらはどれも必要なエネルギーですから、うまく併用していくことが大事です。私もシナリオの原案作成に携わった一人として、皆さんと一緒に、より良い方法を考えていくつもりです。…

とある。

さて3E+Sとは3E:原子力・水力等・化石燃料、S:安全性とのこと。この式にはSを十把一絡げにしていることで問題点を隠ぺいしている。つまり原発の安全性は火力発電に比較して事故時の被害は計り知れない。私だったら、3E×Sと表し、原発が爆発すると被害が無限大になり取返しがつかないことが反映される。もし原発を止めると2E×Sとなり、その被害は有限値に収まる。最悪でも火力発電所の燃料タンクの爆発だろうが、周辺の住民に被害が及ぶようなところに火力発電所は無く、燃料タンクの規模も必要最小限だろう。つまり、核分裂と重油燃焼を比較すれば同量の物質が発生する熱量は桁違いで、原子力発電所が万一の場合は、大勢の死者が出、そのうえ核分裂の燃えカスは最長1万年も人体に有害な放射能を出し続けるのだ。

追記:福井県、廃炉課税条例を可決 2016/6/27

今朝の日経"列島追跡"によると、福井県は原発廃炉に課税するという。つまるところ、廃炉にかかる危険性や廃炉後に発生する核のゴミの処理(保管)には県として応分の負担金をいただきたいということだ。次世代エネルギーとして原子力がもてはやされた頃、原子炉が危険という概念は庶民に無く、夢のエネルギーだった。それが今や小学生にもその危険性が認識されている。一方、関電は「収益を生まない事業への課税は大変厳しい」とのこと。現在全大手事業者が原発を抱えているが、そろそろ全廃に向けた事業者が現れてもおかしくない。こんなに狭い日本、どこに原発を置こうが一蓮托生である。

追記:核燃サイクル 費用底なし 2017/7/1

今日の日経によると、茨城県の再処理施設の解体撤去費用に1兆円かかるとの表題であり、何度か読み直したがすっきりしない。そもそも再処理とは使用済み核燃料からプルトニウムを取り出して新たな核燃料を作るのだが、そのカスは強力な放射能を出し、管理が難しいそうだ。この記事からすると、結局原子力発電のコストは計り知れない。読んでいて寒気がしてきたことは、原子力機構は個体の放射性廃棄物を入れたドラム缶約800個をプールに入れたままにしており、その理由は高い放射能を出すため作業できないからとのこと。長期間ドラム缶を水つけていれば、もう錆びて穴があいていてもおかしくない。いったい原子力発電の落とし前はどうつけるつもりなんだ?それでも原子力発電を続けようとする勢力があることに呆れ果てる。そもそもこれらの経費をキチント含んだ原価計算をすれば、原子力がビジネスになろう筈が無い。米国では新たに発電所を作る計画は無く、ドイツでは撤退を決めたのだ。3.11が原子力発電のリスクを証明し、派生的に東芝を困難に落し入れている。

追記:大飯原発2基廃炉へ 2017/10/17

今朝の日経一面のタイトルである。関電によると採算が合わないという。40年で償却が終りそれを手直し延命するのだから、普通に会計処理すれば利益の上乗せになるだろう。しかしそれは私のような素人の考えのようだ。記事によると安全対策にコストがかかりペイしないそうだ。現状では全ての電力会社は老朽化した原発の再稼働を前提としないとある。私に言わせれば当然だろう。事故が起きれば福島原発のように取り返しのつかないことになるからだ。現在の安全基準で言えば、原発は欠陥商品かも知れない。

追記:原発のゴミどうする? 2017/10/28

10/27の朝刊"ニュースな科学"欄に"「核のゴミ」処分場 絞れるか"との記事で、全国どこにも受け入れ先がない使用済み核燃料の悩みを記載している。安い電力は歓迎だが、それに付随する汚い燃えカスはお断りということだ!トイレのないマンションと揶揄されて久しいが、今のところ原子力の糞尿は発電所内に貯まる一方とのこと。その糞尿が無害となるまで1万年かかるとされており、人類にとっては無限である。このゴミはガラスで固められたドラム缶状のものだが、人が近づくと20秒弱で死ぬ。このドラム缶を厚さ20cmの金属容器に入れて保管するとのこと。問題はこの「核のゴミ」を受け入れる自治体が無いことだ。皆さんはもちろん私も含めゴミを出すがゴミ処理場が自宅の近くに出来ることは嫌だというジレンマである。ただ核のゴミは日常のゴミと異なり生命に関わる。このような原子力発電に対して、推進をする人が少なからずいることが謎だ!

追記:原発の安全の為の原価は? 2019/7/9

今朝の日経一面の表題は「原発安全費、想定の3倍超 関電・九電は1兆円規模 エネ政策に影響も」である。原発の原価は他のエネルギーよりも安いとのことだが、事故やテロへの備えを含めれば実のところ全く分からないとも言えなくはない。安全確保に膨大な経費が掛かり、それでも100%安全は無いことから、今後原発の縮小廃棄は必然と言えよう。原発を人質にしたテロはハリウッド映画の中だけのものではない。万一の時は福島原発事故の比ではないことは素人の私にでも想像できる。
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