サウジ国王、46年ぶり来日より 2017/3/12

サウジアラビアというと大学の後輩だったサミール君を思い出します。もう何十年も会ってませんが、万一サウジに行くことがあれば連絡しようと思っています。もしかして今回の随行員の一人として来日しているかも知れませんが。
●サウジ国王、46年ぶり来日より 2017/3/12

サウジアラビアの課題がポスト石油だということはサウジ国民は皆分かっているだろう。国全体が石油で潤い、全国民が高等教育を受けているからだ。この記事によると「サウジが石油を輸入する日がくるかも知れない」とのこと。資源には限りがあり、サウジがつい70年前の砂漠とラクダの世界に戻ることはあながち夢物語では無い。それを踏まえた生き残り計画の一端として国王が日本に一千人の随行員と供に訪れ、今後の日本からサウジアラビアへの技術投資などを求めるという。

実はたった一人だが私にはサウジアラビア人の知り合いがいる。大学の後輩で、料理の"料"と科学の"科"がどうしても区別できないと悩んでいたことが印象的だ。大変性格のいい男で、誰からも好かれていた。なぜ日本に留学したのか聞き洩らしたが、はてさて今はどうしているのやら?最初に彼に会ったのは、大学の後輩の別荘が信州にあり、そこに招待された際のことだ。その後、何かの際に何度か大学に遊びに行った際にも彼と話したことがある。彼は私が在学中に所属していたサークルのメンバーでもあったからだ。潤沢な奨学金が国から支給され贅沢なマンションに住んでいたことも印象に残っている。

さて、現在サウジでは電力から海水の淡水化にまでも大量の原油を消費しているとのこと。しかし、世界第二の産油国と言えども、このままでは50年もは持たないだろう。十数年後に国内需要だけで生産量を上回るとの指摘もある。もっとも私が高校生の頃の推計だととっくの昔に石油は枯渇していたのだが、新たな鉱脈が世界中で次から次に発見され未だ枯渇時期は伸びる一方である。さらにシェールオイルなどの開発もそれに拍車をかけている。しかしサウジは恐らく全土が調査済みだろうし、ポスト石油が最大の課題だ。

私はサウジアラビアに行ったことはなく、テレビや新聞などの情報しかないが、石油の無いサウジアラビアの国家運営は大変困難だろう。厳しい気候風土とこれまでの贅沢に慣れきった国民を鑑みれば、産業振興など私のとぼしい経験と知能では考えられない。記事では自動車や家電などの工場誘致を急ぐとあるが、サウジで作った自動車の製造原価は恐らく我々の想像を絶する数値となろう。勿論、今回の誘致団は最新のロボット導入などで、人件費を最小限に抑え、他の国よりもコストダウンを目指すなどの方策を考えているのだろう。常識的に考えれば、石油をベースにした製品(燃料でなく!)を作り輸出することが最適解だろう。原材料は地下から湧き出ているのだから。はてさて!
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