北朝鮮の兵器開発

我々庶民はメディアの情報のみで自身の未来を計らざるを得ないのですが、今後戦争が起きれば全滅でしょうね。なぜなら兵器が強力過ぎて、逃げるところはありませんから?さりとて穴を掘って何年も潜んでいることも不可能ですし!
●北朝鮮の兵器開発 2017/6/28

報道によると北朝鮮は大陸間弾道ミサイル(Inter ContinentalBallistic Missile:ICBM)を開発しているという。これまでに人工衛星(*)を打ち上げた実績があるので、大陸間弾道ミサイルも完成していると言える。直近の垂直打ち上げなどを見ると、慣性誘導技術は完全に取得済みだから、エンジンの大型化が完成していればICBMはほぼ完成だろう。世界初の大陸間弾道ミサイルはソ連が1959年に作ったR-7だそうで、世界初の人工衛星スプートニック1号の打ち上げに転用されたそうだ。これが打ち上げられた時私は小学生だったが、もちろん初めて人工衛星という言葉を知った。
 *:この衛星は地球の周回軌道にどうにか乗ったといえる。なぜなら通信機能や姿勢制御機能に問題があったようで電波が出てないからだ。今のところ100kgの箱が地球を回っているだけだが、それだけでも大した技術である。

1973年私は富士通に入社し、最初の配属先は衛星通信研究部だった。そこでは新入社員の研修を兼ねて、人口衛星の軌道擾乱の一要素、地球の摂動解析が与えられた。エスコバルという天文学者が書いた天体力学の原書を翻訳することも(*1)眠い仕事の一つだった。グループは室長を含めて10人足らず、私の上司は鈴木師匠(*2)で、バカな私の指導に手こずっていた。その師匠だが、私とはいつも本音で話していて、もし富士通がミサイルの研究を始めたら師匠はすぐに会社を辞めると言った。それを聞きつけたグループリーダの小坂氏は「まだ言っているのか!」とぼやいていた。師匠は大学生の頃学生運動にご熱心だったようだ。つい数年前に師匠と飲んだが、全く政治の話は無かった。転向したのか?老成したのか?
*1:本当は天体力学のお勉強だが!
*2:後年名古屋大学で数学の博士号を取り大学教授に転身。

さてICBMの開発には軌道計算が欠かせない。既に述べたが、北朝鮮が人工衛星を打ち上げたことは、高度な計算ノウハウを保持している証明である。但し、現在の我が国では、これは難しい技術でもなく管制制御に関するプログラムは数学や宇宙物理学を専攻した学生なら誰でも設計できよう。ハードウェアに関してもホームセンターなどで多くの部材が販売されており、インターネットではおよそ何でも手に入る。新聞記事によると、ICBMが大気圏に再突入する際には弾頭が数千度になり、その対策材料は手に入らないと述べている。しかし、私に言わせれば、そんな材料はとっくの昔に何かの方法で手に入れているはずだ。なにしろ原爆を作れるのだから!

一方、北朝鮮と我が国の間の確執の要因として、テロだろう。北朝鮮は国家レベルでテロを実施した実績があり、未だ拉致された我が同胞が帰還できない。それを踏まえれば北朝鮮のミサイルが我が国を狙っても決しておかしくない。直近の例ではマレーシアでVXガスを使って金正男氏が殺害された。いとも簡単に大の男が女性に殺されたのだ。ついこの前日本海にカールビンソンとドナルドレーガンが展開した際には、私は大変緊張した。トランプ氏の言を信じれば、間違いなく戦争が始まると思ったからだ。なぜか艦隊は撤収し、その後の動きはない。素直に考えれば習氏とトランプ氏の間で何かの密約ができたのだろう。さらに、囚われていた米国人学生が解放され、直後に死んでも米国は行動しなかった。あの誇り高い米国が自国民が殺されても反撃しなかったことにはいったいどういう意味があろうか?近々にその解が示されようが、恐ろしい結末が待っているかも知れない。中東や南米のテロリスト集団とは異なり、北朝鮮はれっきとした国家だからである。
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