ハックルベリーフィンの冒険

脈絡のない話ですが、メモレベルの一文として。
●ハックルベリーフィンの冒険 2020/5/31

子供の頃、親父が「ハックルベリー・フィンの冒険」(*)を買ってくれた。今はどこを探してもないが、捨てた覚えはないので納屋にあるかも知れない。小学校の頃だったので字の少ない絵本だったような気もする。なぜこの本を思い出したかだが、河野多惠子の「思いがけないこと」というエッセイ集を読んでいて、マーク・トウェインの話になり、「ハックルベリー・フィンの冒険」が出てきたからだ。それだけならばそれほど反応する話でもないが、この本の訳者が加島祥造で親父の友人だった。なお加島の訳本はちくま文庫の640頁もので子供に読めるものではない。白人のハックと黒人奴隷のジムがミズリー川を下る冒険物語だったと思うが、年老いた私にはそのストーリーは今や忘却の彼方だ。
*:本の題名は「ハックルベリーの冒険」だったような気がする。なにしろ60年以上前の話だから記憶もいい加減!

ハックルベリーの話から、ふとマーク・トウェインの事を思い出した。1979年ころハワイ島(ハワイの最も大きい島)をレンタカーで一周したことがある。最大の町のヒロや島の端っこの寂しい村々に泊まった。その時、ここにマーク・トウェインが泊まったという掲示板があった。子供の頃「ハックルベリーの冒険」を読んでいたことからマーク・トウェインに反応してしまったのだろう。勿論看板の文面など全く覚えてないが、調べてみると彼の来島は1866年とのこと。私が行った当時よりも100年以上前に彼はこの地を漫遊しハワイ通信のような旅行記を新聞などに投稿した。

我が国ではマーク・トウェインといえば「トム・ソーヤの冒険」が最も有名だろう。なぜ親父がこの本でなくハックルベリーを買ってきたのかは不明である。トム・ソーヤの冒険は図書室で読んだと思う。内容はもうどちらがどうだったか思いだせない。小学校の何年生だったか、先生が我々生徒に外国の小説を読んだことがあるかと尋ね、クラスのある娘が若草物語やトム・ソーヤの冒険などを挙げたので驚くと共に感心した。その娘はお茶の水に進学したと風の便りに聞いたが、小学校来会ってない。

さて、上記と脈絡はズレるが、最近新聞や本を読んで感動することは殆どなく、腹の立つ事象が多い。これは老いか?世の中は良い方向に進んでいるハズだが、新渡戸稲造の"武士道"を読むと現在の日本国も日本人も明治以前より凋落傾向だ。優劣、貧富がはっきりと分かれ、多くの人々の行き詰まり感が蔓延している。再び"武士道"とはいかないだろうが、政治家も役人も経済人も日本国と日本人の為に良い仕事をして欲しい(*)。諸外国がどんどん発展しているが、我が国の特にこの30年の凋落は著しい。
*:それよりもお前さんが先だろう?と指摘されそうだが。
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