稲作を考える(農民よ目覚めよ)

食料生産は、国家の根底を成すものです。しかし、戦後の偏向教育が農業を衰退させたと思います。貿易立国だのハイテク云々などです。しかし、最後にものを言うのは食料です。食料が無くなれば餓死します。我々はこれまで農業を軽視してきたことは否めません。

追記:2014/4/18

久々に農協のトップがテレビに出ていたと思ったら、早速日経の社説では農協の改革が進んでないとのこと。私の意見と同じですが、農業を少しでも知る方も同様に感じていると思います。

追記: 2014/10/30

テレビ番組:カンブリア宮殿を見ていたら、大潟村の反逆農家が今や100戸を束ねる米直販会社を経営しているとのこと。大変興味を持って見ました。当時青田刈りを強制したり、ヤミ米を取り締まった人は、今どう思っているのでしょうか?

追記: 2014/11/06

テレビ番組"そもそも総研"で上記の涌井氏が出演していました。どうか企業として発展成長して欲しいと思います。

追記:2017/6/19

今後の米に関して望まれる政策は自由競争だと思います。全ての農民が切磋琢磨することで諸外国に対抗できる多くの優良農家が現れ、安くて良い米が採れるようになることを望みます。勿論競争には勝者と敗者があり、それが自由主義経済であり、避けることはできません。

追記: 2017/7/25

インドネシアで友人の婚約祝いにスシを作ってあげたことがあります。スーパーでは地元の米とともにカリフォルニア米が販売されていたことを思い出します。こんなところにまでカリフォルニア米が輸出されているかと驚きました。

追記:2017/9/28

米の輸入が止まるのはいつになるのでしょうか?我が国にも大規模農家の出現が望まれます。三ちゃん農家が生まれ変わり、米が輸出されるようになることは決して夢ではありません。なにしろ人口減が止まるのは何時になるか分からず、効率の良い社会は必然ですから。
●稲作を考える(農民よ目覚めよ) 2013/10/17

私には農業経験が無く、親父も祖父も勤め人だった。そういうことからこの記述は単なる素人の見解だ。家内の実家は農家で、その地域は良い米ができるとのことだ。その理由は、川が運んできた砂の上に体積した泥地の水はけの良さが稲の生長を助け、米も美味しくなるとのこと。つまりドブのような状態で田圃の水がよどんでいると米は臭くなるそうだ。私が会社に入った頃住んでいた川崎市の上小田中というところは、当時まだ田圃がそこここにあったがこの地域で取れた米は売れないとのことだった。水がドブ臭くて、その臭いが米にも移ってるからだとのことを当時の下宿近くの飲み屋の親爺さんから聞いた。つまり米の育成には大量の清水が必要で、よどんだ水では美味しい米が出来ないのだ。米に関してこの程度の知識はある。

わが故郷の小さい町三本松の上流にある集落水主(*)のように清流が棚田に直接流れ込む田圃の米は間違いなく美味いとのこと。昔からこの地域の米は"水主米"と言って、その美味しさから我が故郷で珍重されてきた。山から流れ出してきた清流がいかに清らかかというのは飲んだ人、浴びた人しか分からないだろう。30年以上前になるが、真夏に長野県の栂池高原に行ったことがある。せっかくだから清流で水浴びしようということになり、友人と二人で手拭と石鹸持って山小屋から30分程登ったところのちょっとした清流の水溜りで水浴びをした。最初の一浴びは少々冷たいと感じたが、実に気持ちが良かったことを覚えている。少々脱線したが!
*: ミズシと読むが、その名前からして水が豊かなことが想像できる。

さて、外国の米はどうだろうか?米国の米は美味しい。これは私自身がハワイで半年毎日食ったので間違いない。この美味しい米は当時日本米の約半額だったと思う。バリ島で食ったバリ米も日本米に比べれば少々劣るが高級品は美味しい。もう数年前になるが、バリ島滞在中に知り合った英国人達の為に寿司を作ったことがある。その中のカップルが結婚するということでそのお祝いと考え寿司パーティを開催した。その際もきちんと日本で作ったのと同様の握り寿司が出来た!英国人達にも作ってみろと握らせてみたが、"so sticky" と言っていたことを思い出す。なお、私の握り寿司は見よう見まねではあるが、寿司飯の作り方は家内からの直伝で、ある時期週に一度は作らされたことから酢や塩砂糖の量は身に染み付いており失敗は無い!

現在日本では、米の輸入について農業団体からの反対意見に揺れている。しかし"外国の米は怖れるに足りず"だ。なぜかと言えば、もしカリフォルニアの農地を全て日本向けの水田に転換しても水が足りず供給できないだろう。もしインドネシアの水田を一割でも日本向けに転換したらインドネシアは極端な米不足になり暴動になるだろう。一方、中国産の米が我が国のスーパに並んだからといって、それを買う人は何人いるだろうか?全てのビジネスは同じ土俵で勝負すればクオリティとコストをベースに適正な水準に落ち着くのだ。直近の我が国での注目すべき出来事は1993年に起きた不作による米騒動だが、結局買ってしまった外米を美味しくないからと捨てたなどという話もあったそうだ。"米騒動"とは少々過激な発言だが、主婦がスーパーや米屋に列をなし、実際に売り場から米が一掃された。我が家の大蔵大臣は、こういうことに鷹揚で「気づいたら我が家に米が無かった!」と言っていた。その頃ミネソタのベンチャーとの契約に関する出張が多く家内に命令されサンフランシスコのスーパーで米を買ってきたが、その後かなり長いあいだ当時一緒に出張した経理部長に「米をおみやげに買ってきたのは鎌田さんだけだ!」と言われた続けた!恐らく、飲み会などのネタになっていただろう。

我が国では三ちゃん農業を政策的に過去数十年保護したことで米が高コストになり競争力が無くなった、それにも係らず圧力団体は今後もそれを進めようとしている。現状維持が農家には幸せだなことだと妄信的に信じ込ませ、農家に巣食う彼らが生き残るという戦略だ。しかし、その構図は壊れつつあり、このまま行けば日本の食糧生産が崩壊するだろう。我々が国家として存続したいなら、コストもクオリティも満たす優良農家が健全に成長するような政策、つまり自由競争が必需である。どうあがいても最後に物をいうのは食料だ。今や農家は総人口の2%でしかなく減る一方だから、もう彼らには政治的圧力は無きに等しい。彼ら農民が自ら生き残ることを真剣に考えるべきだ。米取引の現状は明らかに不自然であり、農民の為でなく、それに巣食う団体や議員の為の制度と言えよう。農民は保護という名のもとに搾取されていることを自覚すべきだ。
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追記:日経社説"農協は組織と発想を根本から変えよ"より 2014/4/18

つい先日農協のトップがテレビニュースで報道され、今日の日経では農協がまとめた改革案について「…全中を頂点とした組織形態を維持し、付加価値や輸出の拡大方針を並べたにすぎない。市場や制度が様変わりすることを…」とある。日経が渾身の力を絞って記述した社説であり、内容について私がどうこういえるようなことは全く無い。私の意見同様、農協が頂点となり末端に位置する農民を貧困に追い込んでいる状況を分かりやすくまとめ、改革を促している。農業と農協の相関に意見を持つ人は一読を薦める。現状の農業を叙述すれば、農民は地主にとって代わった農協と政治家に上前をはねられ戦前の農奴状態になりつつあるとも言えないだろうか。既にそうなってしまっているとも感じるのは、私の勘違いか?

追記:ガイアの夜明けより2014/10/30

新潟県の大潟村の米直販会社にフォーカスして八郎潟の埋め立て工事の頃からの歴史を紹介していたが、この米直販会社を経営する社長は減反政策反対の急先鋒だったそうだ。お上は増産々々と誘導し、余ったとなったらいきなり減産指示。これでは農家はたまったものでない。当時大潟村に入植した人たちには、土地購入の為に借金を抱えていた人もあり、自殺者も数人出たそうだ。当時米の自由取引を開始していれば、優良大規模農家が出現し我々も安くておいしい米を食べられ、輸出産業の一つとなっていただろう。今からでも決して遅くない、為政者のみならず農民自らが今日に至る経緯をよく考えるべきだろう。メーデなどで壇上に立つ議員や農協幹部と、それを見守りその発言に拍手する農民達を見て、益を得るもの失うものという図式を感じるのは気のせいだろうか?

追記:朝の番組"そもそも総研"より 2014/11/06

米価下落に焦点を当て、米の生産や加工について朝の番組"そもそも総研"で特集していた。恐らく今後も各局が同様の特集を組むだろう。下落する米価ともうからない農家、にっちもさっちもいかなくなった日本の米作が悩ましい。原因は明快で、自由競争が無いばかりにそうなっていることがこの番組の主役涌井徹氏の弁に出ている。「いつもいつもおなか一杯では知恵が出ない」とのこと。つまり、コストダウン、おいしい米、応用拡販を考えるチャンスと捉えている。涌井氏によると、この道は「通らなければならない道」とのこと。農民は、競争から外されることで牙を抜かれ、単なる集票マシンと手懐けられ、搾取されているということを自覚しなければならない。農民よ目覚めよ今こそ決起の時だ!少々言いすぎか?

追記:棚田が消えていくより 2017/6/19

今日の日経社会面の最後の記事である。農家には少々酷な言い方だが、やっと減反が今年で終わる。名目上は農家を助けるために我々の税金が使われていたのである。実は家内の実家も専業農家であった。しかしとっくの昔に耕すことができなくなり、県の農地バンクに耕作依頼(耕作無料だが地代も無し)している。このままではいずれ農地を専業農家に譲ることになろう。恐らく日本中に同様の農地が五万とあるだろう。この記事では棚田を挙げているが、棚田はどうあがこうが生き残れない。観光用などで一部残すことはできても殆どは山林原野に戻る。果物畑になどとのことも考えられるが、平坦で無い土地での収穫や肥料散布には困難が伴う。必然的に専業の大規模農家と農業株式会社が平地の水田で今後の日本の米作を担っていくこととなる。結果的に我々は安くて良い米を手にすることができるはずだ。

追記:米国産コメ輸入急増より 2017/7/25

今朝の日経産業欄に上記標題で国産米が値上がりし外食産業で輸入米増と記載されている。驚いたことは米国のコメ生産量は年間1千万トンとのことだ。日本は7百万トンだから我が国より3百万トンも生産量が多い。この1千万トンのうち3百万トンが輸出用とのこと。記事の写真にはコンバインによる米国における米の収穫が表示されているが、一刻も速く我が国も彼らに対抗すべく大型コンバインを全国的に導入すべきである。ウルグアイ・ラウンドは我が国にとって農業政策のミスによる税金の無駄遣いであることを認識すべきだ。しばりを解き、優秀な米農家が繁栄することを祈る。ほんの数年、遅くとも10年もすれば「値段はタイなみ、品質は魚沼なみ」ということが、選りすぐりの勤勉で賢明な農民によって実現されよう。

追記:輸入米売り渡し5割高 2017/9/28

今朝の日経朝刊マーケット商品面に今年度の政府売り渡し米の価格を報道している。輸入米について私が認識できてなかったことをここに記載しておく。米国から輸入されている米は中粒種とのこと。私が若い頃ハワイで5か月間毎日貧困対策の為自炊し食べた米は中粒種だったのか?輸入価格は国が買い入れる価格103円/Kgで、国内業者への売り渡し価格は190円/Kgである。これらの米は業務用とのことだからレストランや冷凍業者が使っているのだろう?なぜならスーパーで輸入米だとかカリフォルニア米として売られているのを見たことがないからだ。記事によると17年度第一回入札とあり、落札量1万4千トンとのこと。農家にはこれに対抗して一刻も早く国産米のコストダウンを図って欲しい。中粒種を100円/1Kg以下で作れる農家はないのだろうか?北海道のような広大な土地に雨季を捉えたじかまきでいいのだ。米国米の侵略を恐れて輸入制限をしているが、我々が日頃食べている短粒種の栽培量は少ないとのこと。これを踏まえれば輸入制限を解除しても問題無いのではとも思いたくなる?
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