「違憲状態議員」意見広告について

意見広告をじっくりと読みました。かねてから一票の格差は許しがたい問題だと思っています。それにすがるステイクホルダーは背筋が冷たくなっているでしょう。
●「違憲状態議員」意見広告について 2014/05/06

日経(5月3日)に掲載された意見広告には驚いた。意見広告を始めてじっくり読んだというのが本当のところだ。そもそも意見広告は過去に何度も掲載されていたが、その内容に興味が無かったのだろう。さて、この意見広告、一票の重みの違いが問題だということだが、中身は憲法改正反対論である。青色ダイオード裁判で有名な升永英俊弁護士と改憲反対論者の伊藤真弁護士氏に文責があるとのこと。

Webでサーチしたところ、升永氏が憲法論を明に述べた意見は見つけられなかった。この広告は、一票の重みを訴える升永氏と改憲反対論者の伊藤氏の合同意見広告だろう?この広告を見た人はどう思っただろうかと"日経新聞"、"違憲状態議員"、"意見広告"でサーチすると、皆さんの御意見がドッと出てくる。なお、升永氏のFacebookのTimelineにはシリアの虐殺場面に対するコメントが出ているが、今のところ私には氏の意図が読みきれない。

私自身は「一票の格差を是正すべき」かつ「憲法9条を改憲すべき」というもので、この意見広告の半分賛成、半分反対である。既に別のエッセーで持論の9条改憲について散々述べたので、ここでは、一票の格差是正について述べておきたい。そもそも我が国は、戦国時代の群雄割拠の縄張りが徳川の幕藩体制を経て現在の区割りを形成したことは習ったとおりだ。そこに選挙の区割りが成されていることに問題があると思う。インターネットと高速道路さらに高速鉄道のこのご時勢に、現在の区割りは殆ど意味がないだろう。私は地方出身だが長く都会で勤めていたことから、いつの頃か日本全体で考えるようになっていた。

自民党は区割り再編などを加えた格差是正案を出しているが、たとえその割り方が現時点で少々政権政党に優位性があろうが、野党はそれに妥協し次の展開に備えるべきだろう。延々と反対意見を述べ続けることは結局自分の首を絞めることになる。なぜならその提案により一票の格差が今より是正され公平性が少しでも増せば、より公平に候補者や政党が選ばれることになるからだ。いつまでもドブの底をかき混ぜるような議論をしていると、結局そのしわ寄せがその政党や候補者に返ってくることをお忘れなく。選挙民をバカにしてはいけない。本論とは関係ないが、自説を貫くために私は政治団体設立を考えている。
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