"原発の電気価格保証"との記事から
原発は安全安心のエネルギーtとのことですが、今本当にそう思っている人はどの程度いるのでしょうか?
●"原発の電気価格保証"との記事から 2014/08/22
この記事は、日経朝刊からの引用だが、保証が決定されたという報道でない。政府の委員会で審議中のことである。結論から言うと政府は、このまま原発を維持発展させることはコスト的に困難であり、その差額分を電気料金に反映させたいという。
一方、二年後2016年には電力が自由化される。この私でも基準を満たせば電気を作って売れることになる。とは言えども、安定的に高品質の電気を供給することはそう簡単なことでない。現時点では、かなりの規模の設備投資と人的資源も必要だ。しかし、最新のテクノロジでもってすれば小規模のものは意外と簡単に出来るかもしれない。例えば、家庭用ソーラー発電でも十分に規格を満たしているのだ。実は我が社も既存の装置などを組み合わせた発電設備のリサーチを実施している。脈絡がずれたので元に戻るが、電力自由化を簡単に言うと、
・誰でも電気を作って売れる。
・どの事業者からでも買える。
・誰の電線でも使える。
・電力会社の発電部門と送電部門を別々の会社にする。
ということだ。
つまるところ電力販売を開放し、自由競争により料金低減を図ろうとするものだ。先進諸国では既に市場が開放されている。今後、揺り戻しもあろうが、経済原則や歴史から言えば開放は必然だろう。但し一般論として現時点での新規参入は、多額の予算と人員を投入できたり、工場部門に既存の発電設備を抱えている会社に限られよう。
さて、肝心の原子力発電所だがこの記事からすれば原子力発電株式会社として独立することは困難であろう。そもそも"原子力発電は安全で最もコストが安い"とし全国津々浦々に導入しておいて、ことここに至って"収入を保証せよ"とは矛盾という以外どう表現すればよいのか?原子力発電所こそ独立することでその安全性と採算性を追求すべきだろう。この記事だと「建設ずみの原発を再稼動するコストは安いが、新たに原発を作る場合は石炭火力などとあまり変わらない可能性がある。」とのこと。まずは、コストが安いという既存の原子力発電所を独立させその採算性を問うべきだ。もしそのコスト計算に間違いが無ければ、株式公開時には超優良発電会社として市場を賑わすだろう。誰もそうは思わないかもしれないが。
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