一票の格差と最高裁判所
幼い頃、最高裁判所は日本の法律の頂点で最も崇高な決定をするところと教えられました。大人になってからは、裁判所にもいろいろと都合があるのだなと思うようになりました。果たして、それでいいのでしょうか?それでは、お前さんが判定するとなるとどうする?結果が間違っていたらどう責任を取る?と聞かれますと・・・!
●一票の格差と最高裁判所 2014/11/27
かなり前から一票の格差について議論・報道されている。「庶民の皆様にお伝えします。格差がありますが是正は我慢してください。」というのが現状だ。つまり、今日の日経をじっくり読んでも、最高裁判所の裁定は出たが、その関係者にも制度にも、何のお咎めもなければ是正もないとのこと。三権分立は全ての国民が学んだが「我が国の最高の裁判所が判定しても何の問題もないのか?」というのが我々庶民の感覚だろう。この結果を見れば、裁判所までもが為政者の都合により罰は先送りにしているとしか言いようがない。それとも私の法律知識の貧弱さが勘違いを誘発しているのか?
私がまだ未成年で田舎に暮らしていた頃、田舎と都会の票密度が一緒では人口密度の低い田舎の意見が伝わらないのではと思っていた。ところが私自身が都会に住むと、私の一票は希釈されているのではないかと考え始めた。その格差がさらに拡大した頃、升永英俊弁護士がこの問題について行動を始めた。升永弁護士は、青色ダイオード訴訟で私のような者にも名が知られるようになったが、その経歴を見ると誰も文句のつけようがない法曹界のスーパースターである。その升永氏が一票の格差に問題ありと行動しているだ。年齢的にも恐らくライフワークなのだろう。
さて私の解釈では、政権はだらだらとその格差を縮小することで都会と田舎の議員や住民双方の不満を吸収しようとしていると思える。しかし、法治国家として、最高裁の決定を踏まえて直ちに数値上は最低限2.0を切るべきであろう。実際には1.2レベルまでは縮小できるというが、毎回選挙ごとに細かく修正しなけらばならないという課題を踏まえれば、例えば1.5で是正開始し1.0まで保持するというやり方であればクリティカルな選挙区を毎回改定ということはないだろう。一方、毎週選挙がある訳ではないから毎回是正でも何の問題もないかもしれない。そうなると毎回選挙区割り委員会などと開催されて税金の無駄遣いが生じ、おいしい汁を吸う人も出てこよう!
いずれにせよ、最高裁判所で判決があり、それがペンディングになるというのは我が国の法制度がおかしいことに他ならない。庶民がちょっとした間違いでスピード違反をしても捕捉され罰金を支払わせられるが、一方長々と裁判が行われ我が国の法律の最高峰である最高裁で判決が出ても何のお咎めも是正もないことはおかしい。直ちに1.0を目指して修正すべきである。くどくどと書くが!
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