ビートルズの聖地を訪れて

"Yesterday"を聴いていた頃には、私がリバプールに行くとは夢想だにできませんでした。勿論当時海外旅行は大金持ちでなければ出来なかったからです。はてさて、地球が小さくなったのか?我々が豊かになったのか?正直言えば豊かとの実感はありませんね。

●ビートルズの聖地を訪れて 2017/3/24

なぜ英国に旅行したかは、"60日間イギリス一周"に記したように子供のころに読んだ小説と友人達に会うことだが、実は高校生の頃に忽然と現れたビートルズの故郷を尋ねたいという想いもあった。ビートルズを語ればビールを飲みながらなら一晩で終わらないと思うが、彼らの音楽は小中で聞きなれていたフランクシナトラやプレスリーなどの曲想からは完全に逸脱していた。特に私は"Yesterday"や"All My Loving"に完全にやられた。この二曲の特徴は、変則的な始まり(*)にある。音楽の時間にならった手法からは異なっているからだ。それだけに私はとりわけ新鮮に感じたのだろう。
 *:最初に"Yesterday"を聞いたとき、"君が代"に似てるなと思った。ポールマッカートニーの天才ぶりは、この曲に明に示されていると思う。彼が最初にこのメロディーを思いついた時、周囲の人達にこの曲を聞いたことがないかと尋ねたことが何かの本に記述されていた。

さて、12月27日付けの日経朝刊に「レノンゆかりの孤児院跡再開発」とあり、現在閉鎖中のストロベリー・フィールド孤児院が再開発されジョン・レノンの生涯などを伝える教育施設が建設されるという。ジョン・レノンが子供の頃この孤児院によく遊びに行き、この名前をとって"Strawberry Fields Forever"が作られたそうだ。今回の旅行では暇にまかせてこの周辺をうろうろしたが、レノンが子供の頃と全く変わってないようだ。新しい家はほとんど無く、全ての家の壁が昔の赤レンガで覆われていた。なおリバプールの郊外は、どこに行っても駐車場や駐車スペースが無いことが問題だった。脈絡はずれるが!



雑誌などでみられるストロベリー・フィールド孤児院の門である。

手前のゴミ箱は見たことがなかったので写しておいた。しかるに落書きは腐るほどあったが、ゴミはひとつもなかった!黄色く散らばっているのは広葉樹の落ち葉である。この扉は数か月開けたことが無いようで、内側は落ち葉が20センチは積もっていた!



上記の門から覗き込むと茂みの奥に孤児院が見える。夜でなく単なる露出。

この曲"Strawberry Fields Forever"だが、2011年のローリングストーンズ誌での「ビートルズの曲ランキング」では3位だったとあるが、ビルボードが発表した「ビートルズの歴代ヒット曲ベスト50」では33位である。このそれぞれのランキングに関しては何の異論もないが、ここに掲載されたベスト50の多くの曲をハミングできることから如何に私がビートルズにやられていたかが伺われよう。彼等がたまたまリバプールの郊外に住み、バンド活動をやり、そして全員が天才だったことも実に偶然である。ポールがジョンに会わなかったらビートルズは存在せず、彼らの数百の曲はこの世に存在しなかったのだから。



ポールが生まれ育った家。

現在は市当局に買われているようだ。ただし周辺の家は普通に人々が住んでおり、ここではしゃぎ騒ぐことは許されないだろう。私がこの写真を撮ったほんの数分後例のロンドンタクシーに乗った数人の観光客がこの家の前で降りて、運転手が彼らの写真を撮っていた。運転手は私に会釈した。もちろん観光客は黙って去っていった。ここはリバプールの市街からは車で30分くらいかかるところである。



ポール・マッカートニーと家族が住んでいた家との表示。
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番外編

3月23日の日経夕刊では「ビートルズ生地でイベント」との記事が三面にあり、1967年6月に発表されたアルバム"Sgt. Pepper's Lonely Hearts Club Band"を記念して5月25日から6月16日までリバプールでイベントが行われるとのこと。行ってみようかとの気もするが混むだろうな。リバプールでは二泊したが、勿論キャバーン・クラブにも行った。たまたま地元のカップルと知り合いになり彼女からはFacebookの友達リクエストをもらった。印象的に覚えていることは、彼女は飲みダンスをしていたが、彼は飲めないとのことで私とお喋りしていた。いつの時代もエスコートは大変!







リバプールで宿泊した施設。

いわゆるB&Bだがブレクファストは無い。どうもマンションの空き部屋をホテル的に運用しているようだ。もともと分譲マンションのようだから施設は我が国でいうかなり大きめの1DKのマンション。それで朝食は近くのマクドナルドに行ったが、足はあるのだからスーパーでステーキでも買いこんでくればよかった。我が国もB&Bやこのような形態の宿泊施設が許可されれば我社もB&Bの経営に踏み切れるのだが!

イギリスの宿泊施設はB&Bがホテルよりも、特に田舎では一般的と思えた。我が国もオリンピックを控えて、B&Bシステムを開放する時期かも知れない。これによりある規準をパスする家を持つ家庭は、それなりの収入を確保できるからである。私のイギリス人の友人のうち二人(68歳と65歳)はB&Bの収入で老後を楽しく豊かに暮らしている!

結局、毎夜うろうろとリバプールのチャイナタウンだとかを食べ歩きの飲み歩き、自炊は無かった。上記の写真は宿の芝生で徘徊している鳥で七面鳥のようだ!ふん捕まえて食べると逮捕されるか?



ジョンやポールが子供のころうろついた道と商店など

彼らの曲には近所の道や店名が曲に出てくるが、私が子供の頃うろついた町は人口減で今やゴーストタウン。英国と我が国の違いをこういうところにも感じる。政治の違いか?



あの曲に出てくるペニーレーンはここだ!恐らく観光客用に設置された標識だろう?



ストロベリーフィールズの別の門



明記されていた!



左側がストロベリーフィールド



右側がストロベリーフィールズ

水色の小さい車が私のレンタカー。ビートルズファンの為に本文とは関係ない画像も添付した。午後2時くらいだったか、結構交通量があり、路肩に駐車するには少々気がひけたので門の前に駐車!もし行かれる方は、私のように門の前に停めればよい。
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