イギリスのレンタカー事情

レンタカーは生活必需品になってしまいましたね。最初のレンタカーは24歳の海外出張の時でした。その後の米国出張はレンタカーが必需でしたが、考えてみれば国内でレンタカーを借りたことはありません!
●イギリスのレンタカー事情 2017/2/11

今はどこに旅行しても、もし個人旅行ならばレンタカーは必需だろう。ただ海外での運転は慣れるのに少々時間がかかるし、米国などの右側通行の場合は少々どろこではない。1974年、24歳のとき仕事で生まれて初めてアメリカに行った際に、週末に一人でバッファロー空港からナイヤガラの滝までレンタカーで行ったことがある。西も東も全く分からないところをレンタカー会社からもらった小さい地図を頼りによくたどり着いたものだと思う。生まれて初めての大型のアメリカの車で、かつ初めてのオートマだった。マニュアルシフトは無いと言われ、レンタカー会社の近くの道路で、Dレンジとは何かなど散々実験をしてから出発した。向こう見ずの若さゆえの馬鹿さだった!ナイヤガラの滝の近くにひなびたモーテルを見つけ、事務所にいた経営者らしきお婆さんにいくらか聞くと、50ドルという。ちょっと高すぎないかと思い少しまけて欲しいというと「13ドルにするが、シャワーを使わないという条件でどうか?」と言われた。フィフティーンとフィフティーを聞き間違えていたのだ!結局、2ドルはチップだと言って15ドル払ったのでお婆さんは目を白黒。なお、宿を出た際にも勿論ベッドに1ドルのチップを置いてきた。日本人はケチと思われたくなかったからだ。

ヨーロッパのレンタカー経験としては、もう十数年前イタリアのトリノで国際会議があり、一緒になった東大建築学科の教授と二人で一日がかりの地中海沿いの小さな町へのドライブをした。車種はなんだったか忘れてしまったが、フィアットだったような気がする。当時は、まだカーナビがなくWindowsのノートPCに米国製カーナビソフトとRS232Cコネクタに繋ぐGPSアンテナを持っていった。マイクロソフト製のカーナビソフトは米国出張に使って重宝していたのでわざわざヨーロッパの地図をイギリスの通販会社から買い込んで行った。今となってみると、かなり趣味に偏っていたが先進的だったと思う。数時間かかったが高速道路から田舎道まで全く迷わずに目的の町に着いた。先生と一緒に地中海の海鮮料理とビールをたっぷり楽しんだが、帰りの運転は全て先生が行った。酔っぱらっていた私の運転は全く信用されなかった!

さて、今回のイギリスのレンタカーだが、最も廉価版の車を借りたのでGPSは装備されてない。すると居候させてもらっていたAndyがTomTomというカーナビを持っており、使っていいよとのこと。これは実に重宝した。さて本題のレンタカーだが、EUROPCARというヨーロッパを網羅するレンタカー会社にした。Andyの家からレンタカー会社の事務所が最も近かったからだ。最初に借りた車はルノーのTWINGOというマニュアルでエンジンが後ろにあり4ドアだった。トルクは低いが高回転型のエンジンで慣れればなんの問題もなかった。もっとも一人しか乗らないので負荷も小さかったが。ただ何十年ぶりのマニュアル車の運転だったので最初はクラッチワークの稚拙さからよくエンストを起こした!後述する事情があって、途中で車種を変更し、フィアットのFIAT500という車種になった。これはTWINGOと同じ900ccのエンジンだが、トルクはTWINGOよりさらに低く、一層高回転型のエンジンだった。これも慣れるのに少々時間がかかった。



 最初に借りたルノーのTWINGO

TWINGOからFIAT500に車種を変更した経緯だが、当初NewquayのEuropCarの事務所で借りた際に、28日目にいずれかのEuroCarの事務所に乗り捨て、車種変更してさらに借りられるとのことだった。それで28日近くになりその時滞在していたグラスゴーのEuropCarの事務所に次の車の手配などが直ぐにできるのかなどを聞きにいった。すると女性の事務員は、そのままこの車をずっと借りていて構わないとのこと。それでそのままスコットランドの北東部のネス湖などを機嫌よく巡っていた。するとある日、EuropCarから私のスマホに電話があり、すぐにNewquayの事務所に車を返せという!スコットランドの端からNewquayまではイギリス縦断で、寝ずにフルスピードで走っても楽に24時間以上かかる。すぐに断ったところ、スコットランドのインバネスのEuroCar事務所に返して、別の車に取り換えて欲しいという!



 二度目に借りたFIAT500

そもそも借りる際に、乗り捨て契約をしていたはずだが、恐らくNewquayのEuropCarの事務員の間違いだろう。わざわざAndyと一緒に行って、その旨を契約したのだから!グラスゴーのEuropCarで別の女性事務員の言うことも上記の通りだし、散々悩まされ、手間も取らされ、さらにインバネスで一泊することになった。さて、新しい車に変えてから再びスコットランドの西端まで行った。さすがにさびれていて、観光地特有のウジャウジャと人の集まるようなところは無い。キャンピングカーでもあれば真夏にうろうろするのは楽しいだろう。今回の旅行中にも多くのキャンピングカーを見かけたが、皆さんなるべく安く駐車できるところを捜しているようだった。とんでもない田舎町でも空き地という空き地は全て駐車場になっておりコイン式の駐車券発券機が設定されている。ある日新聞を読んでいると、"駐車戦争"との見出しがあった。特に都市部では駐車場が無く、駐車場探しが大変との記事だった。



 奥に見えるキャンピングカーなど、多くのキャンピングカーを見た。イギリス人はキャンピングカーが好きなようだ。

FIAT500に変えスコットランドからイギリスのほぼ北岸に沿ってロンドンに帰ってきた。その際には、ドーバーまでぐるっと東海岸沿いを回ってロンドン入りした。ロンドン市内での運転はとにかく道路が混んでいるが、渋谷の駅前の通行に似たようなものである。タクシーは商売だから遠慮せずに割り込んでくる。それは日本も似たようなものでビジネスの車は先に行かせることが肝心だ。彼らには生活がかかっているので一刻も早く目的地に着こうとするし、誰よりも早く客をみつけようとするからだ!私は長い経験からタクシーの真後ろを走る際には、車間に気を付けている。いつ止まるか分からないし、万一追突しても責任の多くは追突した側にあるからだ!



 レンタカー返却日、まだまだ余裕と昼過ぎだがドーバーの海岸を歩き、車内の荷物をトランクに詰め込んでいた。幸いにも晴天!

ロンドンでは、Eustonという地下鉄の駅のEuropCarの事務所に車を返却することになっていた。どうにかEuston駅に着いたが、HertzsとAramoの表示はあるが、EuropCarは無かった。それでうろうろとしていたが、実はHertzsとAramo同様地下駐車場の最下階にあったのだ。そういうことで少々時間をロスしたが、どうにか決められていた返却時間までに着いた。しかし、事務所は既に閉じており「返却者は車を所定の位置に停め鍵を事務所の鍵箱に放り込め」と書いてあった!なお、その昔イタリアでレンタカーを借りた際も、遅く着くと事務所が閉じていて、同様のことが書いてあった。



 ロンドンのEuston駅の地下駐車場に着いたが、事務所は閉まっていた!愛車と古いトランク!

今回のレンタカーで懲りたことは、契約書をじっくりと読み返却などの事項を契約の際に執拗に確認することだ。乗り捨てか、所定の場所に返すかなどはきちんと書いてあったはずだ!いずれにせよ、最初の契約がおかしく、事前にグラスゴーの営業所にも行った私には何の落ち度もないとインバネスの営業所でしつこく主張したら、30%ディスカウントしてくれることになった。苦情は言ってみるものである。ディスカウントしてくれた美人女性事務員達の写真を掲載しておく。彼女は「これは特別ディスカウントであり、他言無用」とのこと。でもこうやって写真付きで書かれると困ることはあるのだろうか?ある意味EuropCarの宣伝にもなると思うのだが!



 インバネス空港のEuropCarの事務員さん、なぜか美人ぞろい!

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