英国の寿司事情

アメリカでは何度も寿司を食べそれなりの味でした。イギリスの生魚に関する規制は厳格ですが、アメリカでは生魚の提供が許されているのでしょうか?次にアメリカに行く機会があれば確認したいと思います。

●英国の寿司事情 2017/3/19

今回の英国旅行では数回寿司を食べた。その中で最も旨かったのはエジンバラのMakiMakiだ。Teddyさんという30過ぎの香港出身中国人の寿司職人が握っており、カウンター10席ほどの小さい店だった。外国によくある見せかけの寿司でなく我が国同様の本物の寿司屋である。エジンバラでは二泊したが、結局毎晩この店で遅くまで飲んでいた。初日は、"おまかせ"を頼んでみた。ハマチなどを握ってくれるのだが、魚の味がもう一つ(*)。それでTeddyさんに尋ねてみると、全ての魚は冷凍とのこと!それでは美味いはずがない。さらに理由を聞いてみると、英国では食品衛生法により生魚は提供を禁じられており、仕方なく全て冷凍品だそうだ。そこで翌日は冷凍でも味がある程度保証できるマグロやサーモンやエビなどに方針変更!
 *:Teddyさんは「どうだ?」と聞いてくるが「Very good!」と応えておいた。海外経験も少々ある私だが「Not so bad!」とは言えないところが日本人である。



こちらを向いているときに撮れば良かったが、この店とTeddyさんはこの写真のみ。

店の様子を見ていると、出前でも売り上げを確保しているようだ。さらにメニューには寿司だけでなくラーメンもあり、なかにはラーメンを食いながら寿司を食う客もあった。我が国では考えられないが、個人的に思うに特に問題はない!小さい店にもかかわらず、女性店員が二人、男性店員が二人、男性店員の一人は中国人で出前専門として自転車で配達していた。もう一人の男性はイーストチモール人で皿洗いとラーメンを作っていた。エディーさんの話だと、ラーメン屋も営んでおり忙し過ぎて奥さんからは自分たちの時間が取れないと怒られているそうだ。そういうことでこれ以上の出店は抑えているとのこと。私が若ければ経営に参加するところだが!

毎晩遅くまで飲んでいるから客がはけてくるといきおいTeddyさんと話になる。Teddyさんはホリエモンを若くハンサムにしたような感じの人で、香港出身だった。寿司の修行は"新宿寿司アカデミー"で受けたとのこと。3か月で本物の寿司職人を作るということで、私はテレビでそれを見て知っていた。この旅行で新宿寿司アカデミー出身の職人に初めて出会った。恐らく卒業生は世界中で活躍しているのだろう。彼はアカデミを卒業して日本を離れる直前に自前で銀座の高級寿司店に行き味の確認をしたそうだ。それくらいでないと、彼のように外国で成功することは出来ないだろう。若いが投資とは何を完全に理解していた。

最後に英国の寿司の評価だが、エジンバラ以外でも、ベルファスト、ケンブリッジさらにスーパーの持ち帰り寿司もニューキーでも食べたが、全てもう一つだった。英国人に寿司や刺身の旨さを伝えたいが法律があるかぎり無理だ。我が国に寿司食いツアーに来てもらうしかない!各国にはそれぞれ固有の文化習慣があり、それを曲げてまで我が国の風習を受け入させる必要は無い。しかるに英国における寿司は今のところエジンバラのMakiMakiが最高水準にあると私は思う。二ヵ月間にたった数軒しか食べ比べてない私の意見であり、間違いがあっても責任は負わない。
元に戻る