Le Cellier de La Deli Boutique(OKの独自ブランド)

Le Cellier de La DeliBoutiqueというラベルである。"キッチン収納庫のワインセラー"でしょうか?どうにもすっきりしないので、友人に聞いた結果を記述しました。
Le Cellier de La Deli Boutique(OKの独自ブランド) 2018/9/25

製造:メルシャン株式会社
東京都中野区中野4-10-2
販売:オーケー株式会社
価格:379円(税抜き)
印象:価格は安いが、確かに高級な味である。今後は売り切れるまで赤はこれを買うことに決めた。

ラベルの "Le Cellier de La Deli Boutique"をフランス語を母国語とするカナダ人の友人にメールで聞いたところ、
Le cellier: the cellar (wine storage place) of the Deli Boutique. The last partprobably means the origins, a posh or upmarket food store... I think, is hard toexplain.
とあり、ネイティブの彼女でも説明困難とのこと。私はフランス語を大学2年の時履修したが、結局出席時間が取れなく途中であきらめた。すると年度の終わりにフランス語の先生から下宿に電話があり「単位が無くとも大丈夫か?単位をあげるからレポートを書いたら」との親切な提案を頂いた。既にドイツ語の単位を取得していたので大丈夫ですとお返事した。今でもあの親切な先生には感謝している。

さて、このワインだが、私の行きつけのディスカウントスーパー、OKストアで安いサンマを買っていると「OKがメルシャンに依頼して高級ホテルの味を求めたワインをお薦めします(*1)」とのアナウンスがあった。これはチェックすべきと買った。価格は税抜き379円(*2)と非常に安い。さて、味だが確かに私が飲んだことのある高級ワインと似ている。"ワインの味がお前さんに分かるのか?"とのご意見もあろうが、これまでの経験だと高級ワインは甘さが抑えられていてちょっと渋いような、それでいて"コクがあり美味しい"というものだ。一方まずいワインは例外なく腐っている。どんなに味音痴の人でも、腐ったものと管理されたもので同じ銘柄のワインを飲み比べれば明かな違いに気づくだろう。
 *1:勿論私の記憶力は相当に衰弱しており、このような内容だったと思う!
 *2:このワインの問題点は酸化防止剤が添加されていることだ。私にはこれがワインを不味くしており、頭痛を発症することもある。

つまるところワインは、たとえ高級ワインでも温度管理に失敗したら、ワインともワインビネガーとも言い難いものとなる。ワインや日本酒はブランドでなく現場管理者のしっかりした店で買うことが鉄則である。若いころ友人の木村君から聞いたことだが、大昔ヨーロッパから赤道越えしてアジアの植民地に運ばれたワインは例外なく腐っていて、それを避けるためにインドや東南アジアにブドウ園が作られたそうだ。今や東南アジアのあらゆる国に国産ワインがあり、その味は私が飲んだかぎり問題ない。

これを書いていて、ふと会社勤めの頃の出張を思い出した。少々英語が喋れたことから一時期頻繁にアメリカに行った。管理職の出張はビジネスクラスが認められており、正規料金を支払っていた。つまり航空会社にとっては上客なのである。最初は各社の違いがどうかと興味半分でJAL、ANA、パンナム、アメリカンなどあらゆる航空会社を利用したが、マイレージという囲い込み戦略に取り込まれ、結局ノースウェスト(*)に乗ることになった。もう一つの理由として会社のお偉方や同僚の多くはJALに乗っており、彼らと鉢合わせになることを避けたのだ。
 *:現在はデルタエアに吸収合併され、私は今もデルタのマイレージを使っている。

さて、ビジネスクラスでは高級ワインが提供される。管理もきちんとされており、不味かった例がない。貧しく育った私は貧乏人根性が抜けきれないことから、ある時期から赤ワインをたっぷりとかっくらって寝るのが飛行機での移動となった。面白いことにノースウェストでは、私が乗ると同時にワイングラスにたっぷりと注がれた赤が出た。飲み終わるのを待っていたように次が注がれた。正規料金で乗って、酔っぱらってもスチュアーデスの尻に触ったり文句を言ったりもしない私は良い客だったはずだ。

ある時、成田で飛行機を降りようとしたとき、スチュアーデスがお土産ですと言って袋に入れた2本の赤ワインをくれた。そういうことは初めてでその後二度と無かった。その理由は、荷物にあった。荷物受け場で待っていると私の荷物が出て来ず、ノースウェストの係員が「荷物はまだアメリカにあり、明日の飛行機で届き、宅配でご自宅にお送りします」とのこと。OKのハウスワインから大昔のことを思い出してしまった。
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